投資マンション売却 かかる費用はいくら? 仲介買取に分けて紹介

マンション売却時にかかる費用をご存じでしょうか?

マンションを売却する時、
なるべく高額で売りたいと考える方は多いですが、
売却にかかる諸経費(支出)を抑えるという視点も大切です。

なぜなら手取り金額は、
手取り金額 = 売却額 - 諸経費
この算出方法で決まるからです。

一般的なマンション売却方法である「買取」と「仲介」では、
一般的には「仲介」のほうが高い売値が期待できますが、
「買取」の方が経費は抑えられることがあります!

今回はマンションを売却した
時にかかる費用について、
「買取」と「仲介」の
売却方法別に紹介
して
いきたいと思います!

買取と仲介両方にかかる費用

【買取】

買取の場合から見ていきましょう。
お金がかかるものとしては主に7つのものが考えられます。

①印紙税
②登録免許税
③住宅ローンの一括返済手数料
④司法書士手数料
⑤譲渡所得税
⑥引越し費用
⑦賃貸管理サービスの解約金
※集金代行やサブリースがある場合に限る

それでは①から順番に紹介していきます。

①印紙税

売買契約を結ぶ際の不動産売買契約書に、
印紙として貼り付けて消印することで納める税金のことで、
売買契約の金額に応じて税額が決まっています。
税額は以下の通りです。

契約金額印紙代
10万円超~50万円以下200円
100万円超~500万円以下1千円
500万円超~1千万円以下5千円
1千万円超~5千万円以下1万円
5千万円超~1億円以下3万円
1億円超~5億円以下6万円
5億円超~10億円以下16万円
10億円超~50億円以下32万円

②登録免許税

物件にローンが残っている場合、
売却時に登録免許税を払わなければなりません。
この登録免許税について解説していきます。

ローンを借りて購入したマンションには抵当権があります。
抵当権とは、住宅ローンを借りる時に銀行がマンションを担保にすることです。

マンションを売却するときにローンが残っている場合は一括で返済をします。
返済をすると抵当権がなくなるため、登記簿謄本から抵当権が抹消されます。
通常、マンションの売却には登記簿謄本から抵当権を抹消すことが条件になります。

抵当権を抹消する際に納付する税金を登録免許税
といいます。

抵当権抹消時の登録免許税は不動産1個につき1000円です。
例えば、「土地」と「建物」の2つを売却場合は2000円になります。

しかし、抵当権の抹消は通常、
司法書士に依頼するため手数料が上乗せされます。
この手数料については④の項目で解説いたします。

③住宅ローンの一括返済手数料

名前の通りローンの一括返済手数料になります。
これは金融機関によって異なりますが通常3~5万円前後となっています。

④司法書士手数料

司法書士は不動産会社が手配をします。
②で解説した売主の抵当権抹消の他に、所有権移転登記も行います。
司法書士手数料は司法書士に支払われる手数料で、
相場は2~5万円ほどになっています。

⑤主な税金支払い

マンションを売却した際に利益が発生した場合、
下記3つの税金を払うことになります。
「譲渡所得税」「住民税」「復興特別税」
今回は「譲渡所得税」「復興特別税」について解説します。

1.譲渡所得税

譲渡所得税はマンションの売却時にかかる税です。
税率はマンションの所有期間で変わります。

所有期間が5年以下⇒短期譲渡所得
税率39%(所得税30%+住民税9%)

所有期間が5年超⇒長期譲渡所得
税率20%(所得税15%+住民税5%)

2.復興特別税

復興特別税とは、
東日本大震災の被災地支援の目的で使われる税金です。
税率は一律2.1%となります。

⑥引越し費用

住居者の引っ越しが伴うときは引越し費用がかかります。引越しは3~4月がピークで、12~1月がお得と言われています。時期やタイミングを考えてマンションを売りに出すのもよいでしょう。

⑦賃貸管理サービスの解約金

集金代行やサブリースなどのサービスと契約している場合は、解約にお金がかかるケースがあります。

集金代行とは

家賃集金をはじめとする大家としての業務を代行してくれるサービスです。
家賃の5%前後が手数料の目安になります。

サブリース契約とは

集金代行に似たサービスですが、
不動産会社に物件を借り上げてもらうことで、
賃貸物件を一括管理してもらうという違いがあります。

毎月定額の家賃保証を受けられるため、
空室の心配が不要であることがメリットです。

投資用マンション運用者の多くは、
賃貸管理会社へ物件の管理を依頼しています。
契約期間外の解約の場合、
違約金を請求する管理会社が増えています。

【仲介】

【買取】で紹介した7つの諸費用は、
仲介の場合も同じようにかかります。

しかし、仲介のみにかかる費用として、
仲介手数料などの諸費用が挙げられます。

①印紙税
②登録免許税
③住宅ローンの一括返済手数料
④司法書士手数料
⑤譲渡所得税
⑥引越し費用
⑦賃貸管理サービスの解約金※集金代行やサブリースがある場合

—ここから仲介のみの費用—

⑧仲介手数料
⑨クリーニングなどの費用

では、⑧と⑨を解説していきます。

⑧仲介手数料

仲介業者に払う仲介手数料です。
手数料は売却価格によって以下のように変わります。

売買価格仲介手数料率(税別)
200万円未満売買金額 × 5%
200万円超~400万円以下売買金額 × 4% + 2万円
400万円超売買金額 × 3% + 6万円

仲介手数料を払うタイミングはマンションが売れたときが通常です。
しかし最近は、売買契約時点で50%、売買成立後50%を支払う場合もあります。

⑨クリーニングなどの費用

仲介では、クリーニングや修繕費、リフォーム代がかかる場合があります。
一方で買取の場合は、不動産会社側がクリーニング等の対応をしますので、この費用がかからなくなります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
「買取」「仲介」のどちらを選択すべきかは、
それぞれのメリット・デメリットを考慮しなければなりません。

売却のための販売活動や諸経費、
手続きの数によるストレスを考慮すると、
「買取」を選ぶほうがコストパフォーマンスがよいということも念頭に置いて決めるのがいいでしょう。

マンション売却の参考になれば幸いです!